日本は、災害の多い国ということは知っているはずなのに、実際に防災対策している人って少ないですよね。
地震や台風、洪水、雷、山崩れ、火事…。それに伴って、断水や停電という二次災害もあります。
考えるだけで、本当に恐ろしいですよね。
実際、僕も7年ほど消防団員として活動していますが、火災現場には10回以上出動、洪水の際には土嚢作りをしたりと、多くの災害現場を経験しました。
どうしてこんなのことになるの?と恐怖を感じてしまう場面にも遭遇しましたが、それ以上にもっと対策しておけばこんなことにはならなかったのに…。
という現場の方が多くあったように感じます。
そこで今回は、今まで防災対策をしたことがない人向けに、僕が消防団員と数多く災害現場を経験して学んだ「非常時・災害時に役立つ防災アイテムと対策方法」について解説してきます。
- 防災意識を高めたい方
- 災害時に必要な防災アイテムを知りたい方
- これから防災対策をしたい方
そんなあなたに向けて書いています。
目次
初めての防災って何をすればいいの?
もっとも大切な災害対策は防災意識
初めて災害意識って何から始めたらいいのかよくってよく質問をいただきますが、何よりも大切なことは危機管理をすることです。
いくら便利で高性能な防犯アイテムを持っていたとしても、全て防災意識の上に成り立っているからです。
まずは、万が一に備えて防災意識を持つようにしましょう。
防災意識ってどんなもの?
防災意識ってまとめて言っているけど、どんなことを考えればいいのかわからない人もいますよね。
防災意識とは、ざっくりとまとめると、「いざというときの家族の行動・役割を意識づけすること」
です。
つまり、家族で避難所の場所や避難方法を話し合ったり、緊急時の連絡方法を確認することです。
さらに、災害時にすぐに防災グッズを取り出せるように、どこに置いているのか?すぐに取り出せるか?など、日頃から準備しておきましょう。
これらができてこそ、本来の防災対策になります。
消防団で学んだ災害対策とおすすめ防災アイテムとは
消防で学んだ火災から守るために準備するポイント
消防団員として、一番多く経験した災害現場は火災です。
僕が所属する団では、年間5件以上の火災が発生しています。
そこで感じたことは、初期消火ができなければ全焼するということ。
語弊があったら申し訳ありませんが、消防団や広域消防を過信してはいけません。
火の力は、人の手に負えないほどとてもつもなく凄いんです。
一度火がつくと、消防団員が初期消火にくるまでの5分、そして広域消防がくるまでの10〜15分の間に、火は炎となり燃え広がり続け手に追えなくなります。
【判明】首里城火災の動画、撮影は消防職員https://t.co/V0DiNSMJJ1
至近距離から撮影した動画が出回り誰が撮影したのかと話題になっていた。状況の記録のため撮影したが、ネット上にアップされた経緯は不明という。 pic.twitter.com/Z6EtP3nlyD
— ライブドアニュース (@livedoornews) November 6, 2019
直視するのは心苦しいですが、首里城火災が物語っています。
世界遺産に登録された首里城でさえ、守りきれず全焼してしまうんです。
では一体、どうすればいいのでしょうか?
それは、「まだ火が小さいうちに完全に消火すること!」です。
簡単ではありませんが、これが全てです。
もちろん命をかけて消化するのはおすすめしません!大切なのは、火が消せるうちに適切な方法で消火することです。
そのためには準備が必要です。
家庭用消火器を設置する
手軽に火を消すといえば、消火器ですよね。
業務用の真っ赤なものが定番ですが、おしゃれなモノトーンのものなら、部屋に置いても違和感がなくておすすめです。
もっと手軽にするなら、投げるだけの「投てき型消火用具」も便利です。
近くの消火栓の位置、使い方を確認しておく
消火器で消化できる範囲は限られています。
もし消火器で消化できなければ、119番通報するのと同時に初期消火として、近くの消火栓から放水しましょう。
日頃から近くの消火栓の位置を頭に入れておきましょう。
火を消すのと合わせて大切なのが、火を出さない努力です。
PSEマークのない安いモバイルバッテリーを使わない
電気用品安全法で認めらた電気製品のみに表記が許されるPSEマーク。このPSEマークがない安いモバイルバッテリーは極力使用しないようにしてください。
もし安いからと海外製のPSEマークがないモバイルバッテリーを使っていると…。
今朝突然モバイルバッテリーが爆発したんですよ…充電してたとかプラグ差しっぱなしとか一切なくて、ただ床に置いてただけだったのに…
ホントいつ何があるかわからないので皆さんも気を付けてください!!!!3枚目のやつなので同じの人使ってる人いたら特に…
焦ってて写真見にくいけど許して pic.twitter.com/gbesUYTwiP— うずら (@quail_egg7856) November 5, 2019
爆発する可能性があるので気をつけましょう。
コンセントを挿しっぱなしにしない
テレビの後ろや冷蔵庫のコンセントって、挿しっぱなしにしてしまいがちですよね。
何年振りかに見ると、埃まみれになってた…ってことになりかねません。
定期的にコンセントは、抜いてホコリなどがたまらないようにしておきましょう。
また使わないコンセントは、カバーなどつけるのもおすすめです。
カーテンなど燃えやすいものは不燃性のものにしておく
発火したものが、カーテンなどに燃え移るのを防ぐために、カーテンや壁紙などは不燃性のものにしておきましょう。
最低限、これらの対策をしておくことが火災から大切なものを守る方法の1つです。
断水時に役立つ飲料水の確保方法
地震などが発生した時に、困るのが断水ですよね。
最近では、断水になったらすぐに自衛隊の給水車が駆けつけてくれるので、ありがたいです。
【奥多摩ビジターセンター・その他】
奥多摩では15日から台風の影響で断水が発生し、他県から給水車も来てくださいました。被災された町民の方が使う大切な生活用水ですので、登山者の方は、事前に準備をしていただき給水車のご利用はお控えいただきますようお願い申し上げます。#奥多摩 #断水 pic.twitter.com/WGoBo3HYKQ— 奥多摩ビジターセンター (@ParksOkutamavc) October 22, 2019
ほんと断水すると、当たり前だった水のありがたさを感じます。
飲料水はもちろん、トイレやお風呂、手洗いすらできなくなります。
目の前に蛇口があるのに、水が出ない…。
本当に悲しくなりますよね。
後になって、どうして水のストックを持っていなかったのだろう…って悩んでも遅すぎます。
防災意識の高い人は、常に断水があった場合に備えて備蓄水を持っています。
じゃー今日から備蓄水を買おうと言って、7年も保存できる高価な保存水などを購入する必要はありません。
定期的にペットボトルの水を購入するだけで大丈夫です。。
最近では、2Lペットボトルの水は12本セットでも送料無料で1500円程度で購入できるようになりました。
24Lって結構な量に感じますが、家族4人だったとしたら意外と少ないんですよね。
災害時には食事から摂取できる水分も制限されることから、足りない水分は飲み水から取る必要があります。
そこから考えると、一人当たり約2〜3L、4人家族なら1日に約10L必要になります。
季節によって違いますが、真夏だと、この量よりもより多くの水が必要となります。
24Lあったとしても2日しか持ちませんね。
だからと言って、何十本もペットボトルをストックするのは現実的ではありません。
そこで重宝するのが、簡易的にろ過できる携帯用ろ過装置です。
装置といっても、とっても小さなものがありますね。
停電時に役立つ電気の供給方法とは
断水と同じように生活を圧迫するのが、停電です。
僕の家もそうですが、オール電化だと停電はほんと厳しいです。
停電すれば、たちまち
- 電気はつかない
- IHクッキングヒーター等料理ができない
- スマホの充電ができない
- 真冬だと暖房がつかない
- 冷蔵庫が使えない
だからって、諦めるわけにはいきません。
防災グッズで補っていきましょう。
まず電気は、ソーラー発電できる懐中電灯もしくは、ガーデン灯で代用します。
ソーラータイプのガーデン灯は、昼間充電し夜に発行するので、電池切れがありません。
電池式のランタンでもいいですが、電池よりも長持ちするのがソーラーガーデン灯のメリットです。
IHが使えない場合は、カセットガスコンロがあると重宝します。
防災のためだけにカセットガスコンロを持っておくのはもったいないので、僕は、BBQでも使えるようにスタンドがついているイワタニガスの「グリルスター」を、購入しましました。
BBQでも災害時でも手軽に料理できるのが嬉しいですね。
スマホの充電は、車やバイクで充電できるので優先順位が低いですが、手軽に充電できる国産の大容量のモバイルバッテリーがあるといいですね。
安心のパナソニック製です。でも、せっかくモバイルバッテリーを買うなら、中途半端なものよりバイクや車のエンジンもかけられるジャンプスターターの方がおすすめです。
スマホだけでなく、パソコンやバッテリーが上がった車やバイクのエンジン始動もできるので、使える幅が広がります。
真冬の停電時に困るのは、暖房が使えないことです。
最近の高気密高断熱の家は、結露防止のため石油ファンヒーターは使えません。
そう考えると、高性能な寝袋・シェラフがあるといいですよね。意外と湯たんぽも重宝します。
もっともネックなのが冷蔵庫です。
冷蔵庫の電源が落ちてしまうと、食材がいたむ可能性があるので注意が必要です。
僕は、太陽光発電パネルを設置しているので、平常時は売電し災害時には冷蔵庫を動作させるために非常用コンセントに切り替えて冷蔵庫を動かす予定です。
コンセントも冷蔵庫の横につけています。
もし停電したら、昼間太陽光発電で、冷蔵庫を動かして夜は、クーラーボックスで保管してしのぐ予定です。
洪水時に役立つ浸水・身を守る方法とは
3つ目の災害対策は、洪水対策です。
洪水時は、洪水レベルによって対策が異なります。
浸水レベルが、床下浸水までなら、土嚢で水の侵入を防ぐ方法がオススメです。
今までなら、土嚢といえば土囊袋に砂を入れて設置しなければいけなかったので、とても大変でしたが、今は水をかけるだけで膨らむ土囊袋が人気です。
形状も正方形なので、土嚢のように隙間がないので使いやすくでおすすめです。
もし玄関や勝手口等、一部分のみ低い場所があるなら、覆い隠せるサイズの土嚢を購入しておくのがおすすめです。
また、雨漏りの応急処置として、ブルーシートを用意するのもいいかもしれません。
いくら洪水対策していたとしても、床上浸水まで来ると浸水は防げませんので、悔しいですが、身の安全を考えて避難してください。
避難場所は、自治体の避難所に避難してください。エアーボートも有効という声も聞きますが、洪水時は何が流れているのかわかりません。
安価なものだと、鋭利なもので簡単に避けてしまうので、あまり過信しない方がいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「今すぐ揃えたい!非常時・災害時に役立つ防災アイテム10選」について紹介しました。
災害はいつ来るかわかりません。
ここは安全だから大丈夫だろうという安易な考えは絶対禁物。
僕も消防団員として、災害現場に行った経験から声を大にして言います。
まだまだ揃えて欲しいアイテムはありますが、家庭で考えるとこれだけあれば、防災グッズとしては十分ではないでしょうか?
安価なものから高価なものまであるので、お財布と相談しながら揃えてみてくださいね。